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フリーフォントのライセンス — 「商用利用可」でも引っかかること

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フォントと書類のイラスト

「商用利用可」の一言だけを見てフォントをダウンロードし、あとで困ることがよくあります。たいていはライセンスに偽りがあったのではなく、その一言が許している範囲が、思っているより狭いだけです。

無料と、商用無料と、何にでも無料は別物です

三段階に分けて考えると整理がつきます。第一に、手に入れるのが無料か。第二に、お金を稼ぐ仕事に使ってよいか。第三に、どんな用途まで許されているか。

多くのフリーフォントは二番目までは許しています。問題は三番目です。同じ「商用利用可」でも、印刷物はよいがロゴは不可、画面での使用はよいが商品への印刷は不可、ということがよくあります。

実際によく引っかかる五つ

**ロゴとブランドマーク。** いちばん多いのがこれです。企業が配布しているフォントのかなりの数が、ロゴや商標への使用を明確に禁じています。フォントをそのまま使って商標を作ると、その商標の権利関係が込み入ってしまうためです。看板や名刺はよいのにロゴは不可、というフォントが実際に数多くあります。

**販売する商品への印刷。** Tシャツ、マグカップ、ステッカーのように、文字が商品デザインそのものになる場合です。「商用利用」を宣伝物までとし、グッズの販売は別途相談としている規約があります。

**フォントファイルの再配布。** 自分のサーバーにウェブフォントとして置くことが再配布にあたるのか、という点が曖昧になりがちです。多くは許していますが、誰でもファイルを取得できる形になることを禁じる規約もあります。

**埋め込み。** PDFにフォントを埋め込む、アプリや電子書籍に同梱する場合です。入稿用のPDFでは埋め込みが事実上必須なので何も考えずにやってしまいますが、規約に別項が立っていないか見ておく価値があります。

**改変と派生物。** 字間を詰める程度ではなく、字形を直して新しいフォントを作る場合です。オープンなライセンスはたいてい許したうえで名前を変えるよう求め、独自規約は禁じていることが多いです。

先にフォントを選ぶ

4,000を超えるフォントをブラウザでそのまま試せます。気に入ったものを決めてからライセンスを確認する順のほうが楽です。

フォントライブラリ

SIL OFLならおおむね安心です

Noto Sans JP、源ノ角ゴシック、M PLUS、Zen丸ゴシック、そして韓国語のPretendardやNanum系のように、SIL Open Font Licenseで配布されているフォントは許される範囲が広く取られています。商用利用、ロゴ、商品への印刷、埋め込み、改変まで、おおむね許されます。

OFLが禁じているのは実質ひとつです — **フォントそのものを売ってはいけません。** そして改変して配布するときは元の名前を使わないという条件が付きます。デザインに使う側から見れば、気にすることはほとんどありません。

ですから用途がいくつにも分かれそうなとき、あるいは先々どこに使うか分からないときは、はじめからOFLのフォントを選んでおくと、確認する手間が減ります。

確認する順番

第一に、配布元の原文のページを開きます。まとめサイトではなく、そのフォントを作ったところです。第二に、ライセンスの種類を見ます — OFLならたいていそこで終わりです。第三に、独自規約なら「禁止」「不可」という語をまず探します。許可の一覧より、禁止の一覧のほうが短くはっきりしています。

第四に、これからやろうとしていることがその一覧にあるかを見ます。なければたいてい問題ありません。判断がつかないときは配布元に問い合わせるのがいちばん確実で、企業のフォントにはたいてい窓口があります。

そして確認した内容をどこかに書き残しておいてください。フォント名、配布元、確認した日付で十分です。規約は変わることがあり、あとで問題になったときに「その時点ではこうだった」と示せるかどうかが効いてきます。

よくある質問

会社のロゴにフリーフォントを使ってよいですか?

フォントによりますし、使えない場合が思っているより多くあります。OFLのフォントはおおむね可能です。企業が独自のライセンスで配布しているフォントは、ロゴや商標への使用を禁じていることがよくあるので、必ず原文を確認してください。ロゴは一度決めると変えにくいので、ここを誤ると代償が大きくなります。

そのまま使わず、字形を直してロゴにするなら?

フォントをアウトライン化して形を直した成果物は、一般にはフォントソフトウェアの再配布にはあたりませんが、規約が派生物そのものを制限している場合もあります。商標登録まで進める予定なら、この点は専門家に確認するほうが安全です。

自分のサイトにウェブフォントとして置いてよいですか?

OFLは許しています。独自規約のフォントは「ウェブフォント」や「オンラインでの利用」の項目を確認してください。禁じている場合は、配布元が用意したCDNを使うよう案内していることが多いです。

フリーフォントを使った成果物を販売してよいですか?

ポスター、書籍、映像のように、文字が内容の一部である成果物はたいてい問題ありません。ただしフォントそのものが商品の中心になる場合 — 文字だけを大きく載せたグッズなど — は規約を読み直してください。そしてどの場合でも、フォントファイル自体を一緒に渡したり売ったりすることはできません。

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